住めば都
私たちがここに家を買ったのは20年前の結婚の時。
まだ30代になるかならないかの私たちは「ここに住んでもせいぜい5年くらいだろう。」と自分たちの放浪癖を疑っていなかった。
だから家を買おうと決めたその日のうちに別段のこだわりなくこの家に決めてしまった。デザイナーとは思えない、若さゆえの無謀である。
あれこれこだわるだけのお金の余裕が無かったのが実情なのですが。
しかし…仮の宿であったはずのこの場所になんだかんだでもう20年、決して仮とは言えない時間を過ごしてしまった。
こんな事ならもっと気合いを入れて最初の家を探せば良かったのだ…。と後悔したのは10年も過ぎる頃からか。
しかし今では二人とも結構この場所の居心地が良い。
自慢なのだけれど、我が家は(築20年の田舎の建て売り住宅でリフォーム無し、にしては…)かなり奇麗だ。(内)の前置きがかなり長いか。もちろん私のセンスの良さと手入れのマメさによる賜物である。
庭にはいつの間にか百種類を超える草花が定住し季節ごとに楽しみを与えてくれるし、時折ご近所からは採れたての野菜や頂き物のお裾分けが届く。
いつの間にか隣の土地には緑に囲まれた私たちの事務所まで建ってしまった。これが住めば都という意味なのかも。
でも、ニカさんはどうしても海の近くに住むという夢が捨てられないらしい。
できれば海の見える家で、海釣りや自分の畑で新鮮な食材を得て、美味しい物を作って食べるんだって。今でも十分スローライフなのに、そこまで究極を目指すのか…。
おまけに畑の手入れは私任せになるのは最初からお見通しだ。
住み慣れたこの土地に残るべきか、夢の住処を探すべきか。
相変わらず、まだまだ移れるだけの財力はないけれど、思いを巡らせて別世界に飛んでみるだけなら楽しいけれど、実際にその時が来たら結構きつい選択になりそうかも。
コメント
ホームページが新しくなってから、初めてみたよ!
これが、昨日の話だね。
ニカさん魚釣る人、ヨシコちゃん野菜作る人、カネゴン何もしないで食べに行く人で、よろしく!
でもまだしばらくは御近所で遊ぼうね。
思えばこの場所に長く住む事になった一番の理由は、カネゴンをはじめ気持ちの良い友達がいたからなんですね。
土曜日に久々にご近所マダムの会で集まって、気を使わない正直なおしゃべりを楽しんだ後、
時間を共有して来た友達は宝物とあらためて感じました。
夢は夢だけど、今がとても大切です。