(株)相馬光学:ピピトロ

(株)相馬光学:PiPi TORO/ピピトロが、8月23日から開催される、東京ビッグサイト「ジャパン・インターナショナル・シーフードショー」に出展します。 ピピトロは、メバチマグロの脂肪含有量をピピっと1秒で測定し品質を推定する、誰でも目利きになれる優れモノ。
(画像はエルグデザインによるパンフレット部分)

PiPi TORO-1.jpg

相馬光学と水産研究・教育機構が共同開発し構想を3年間温めた試作機を持参し、相馬光学の会長がエルグデザインを訪れたのが昨年12月の暮れも押し迫った27日。 1秒でマグロの脂肪含有量を測るという性能は、これまでにない画期的な技術です。 しかし、揺れる海上で使用するための安定性、防水性、操作性、視認性に今後の課題が残っていました。

ピピトロ試作機.jpg

sea.jpg主に使われる環境は海上で、波で揺れる足場の悪い命がけの現場です。
ターゲットを想定すると、防水性はもちろん、堅牢さも求められます。
製品のあるべき姿を実現するには、構造から変える必要があると考え、部品レイアウトを組み直し、正月の空いた時間に検討三昧。 1月中に新規構造のデザインを確立しました。

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最初のプレゼンで決定したデザインのCG(コンピュータグラフィックス)です。 重心を低く安定させ、防水気密を確保する構造にし、片手でも持ちやすく、ボタン操作を容易にし、表示画面は上面の一つにまとめました。 スタンドタイプからハンディタイプに構造が大きく変わりましたが、会長は一目見て新構への変更を決定しました。

ピピトロ.提案デザイン.jpg

果たして、新構造で製品は成り立つのか? 自作のベニヤ板で作った簡易モックアップに部品を組み込み、重心のバランスと操作性の確認を行います。 バランスが良いため、スタンドタイプより軽く感じます。 操作性も良く、通常使われる床から10cmの位置にも程よく照準が合わせられます。 これで、このデザイン形状での理論的な提案は、合理的であると確認できました。

PiPi TORO-5.JPG

こちらが、今回の展示会に出展するPiPi TORO/ピピトロの完成品です。 設計担当のコマツさんが、デザインに惚れ込んで最初のイメージ通り忠実に再現してくれました。 このように大変優秀な設計者に巡り会えたのも、今回の仕事の成果です。 ボディのオレンジ色は、雑然とした現場でも認識しやすいカラーを選びました。


ピピトロ 製品.jpg

PiPi TORO/ピピトロは、メディアにも登場しています。 反響は上々だそうで、展示会からこれからの躍進が楽しみです。

エルグデザイン二階堂隆のデザインワーク

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