■カンボジアからバンコクへ/7月3日

猛暑の中で長距離を歩くハードな旅を覚悟していた遺跡巡りも、全然疲れる事なく、雨期だったのにもかかわらずスコールに全身を打たれる事もなく、病気や盗難もなく、事無く終える事ができた。

空港の手荷物検査では、成田ではパスした裁縫用の小さいハサミもバンコク空港とシェムリアップ空港ではアウト。こんなんでハイジャックできるわきゃないけどね。なかなか厳しいチェックで結構な事です。

次はバンコク、今度こそ予定表にある通りバンコク空港第一ターミナルに集合だ!
シェムリアップ からの飛行機は第二ターミナル着なので、またゾロゾロと第一ターミナルまで歩く。
しかし、その出口にはまたまた私達を待つ係員はいない。
唖然としていると空港係員の女性が私達の現地ガイドは第二ターミナル出口で待つはずとのこと。今まで歩いて来た長い道のりを逆戻りだなんて、あまりにひどいぞ!ルックJTB。空港係員の対応の素晴らしさには脱帽したけど、JTBの予定表はあまりにお粗末、絶対クレームですっ!

やっと第二ターミナル出口で現地ガイドに合う事ができ、高速を車でホテルへ向かう。
空港も大きかったけど、バンコクは想像とは全然違って高層ビルの建ち並ぶ大都会だ。
そうかと思うと車が大渋滞の道沿いには、食べ物や洋服の屋台が軒を連ねていて、所々にゴッサムシティの空気が流れている。
バンコクの人は基本的に家で料理はしなくて屋台で買って来て食べるのだそうで、食べ物だけでなくスープまでビニール袋に入って売っている。
屋台で買えば家に冷蔵庫もキッチンもいらないし、新鮮な物が手間をかけずに食べられるから合理的なんだそうだ。屋台なら1食は10〜50B(50〜150円) 程度で済むらしい。
子供をバイクに乗せて家路を急ぐ母親は、袋にいくつも屋台で買ったらしい食料を入れている。母親の手作り料理を食べさせないから子供がおかしくなるんだ!な〜んて言われている日本人。
バンコクの子供達はとっても素直そうですよ。
確かに日本には屋台のような環境はないけど、子供の問題は理由はきっと別の所にあるのでしょう。
バンコクで車の渋滞がひどいのは、親が毎日子供の学校の送り迎えをしているからだそうで子供の営利誘拐事件が多発している状況ではやむおえないそうだ。
若者の麻薬中毒やエイズも増えているようで、子を思う親の気苦労は大変なものらしい。

到着したホテルはインペリアル・クイーンズパーク・ホテル。
近代的な高層ホテルで私達の宿泊は26階。高いところが嫌いな私達は、足元からガラス張りで大都会が繰り広げる絶景に辛いため息。

バンコクではニカさんの従兄弟の正房さんと会う予定。
正房さんはもう30年来バンコクやベトナムで工事関係のお仕事をしていて、今は運転手付きの社長なので偉い人なのだ。と言っても、毎年お正月にお会いしていているのだが、話の面白いとても気さくな方だ。

夕飯は正房さんに連れられて、お初の本格タイ料理。都会らしい木立に囲まれたオープン・エアのしゃれたレストランだ。
牡蠣やロブスターといった豪華な食材から野菜や鶏肉といったものまで多彩に料理されている。思った程の辛さはなくて美味しい。逆に意外な程食べやすく長野の母も喜んでいただく。食後のマンゴーのねっとりした濃厚な甘さにはうっとり。

更に私の「ドリアンを食べて食べてみたい!」という長年の夢をかなえてくれるために
スーパーにてパックのドリアンを買って正房さんのマンションにていただく。
街には山積みで売られているのに、臭いがきついため、レストランでもホテルでもダメなので旅行者はなかなか口にできない果物の王様がドリアンだ。
赤ちゃんのウンチの臭いとの事で、さすがに母はパス。高い場所で無い限りニカさんはチャレンジ!
臭いは思ったほどきつくなく、熟したカボチャのような繊維の残るねっとりした食感で、ツンとした甘みがある。
これが夢にまで見たドリアンかあ。なかなかおいしさの壺がつかめないけど、まずくはないぞ。
ただ、たくさん食べてみたいかというと....ごちそうさま、これで充分満足です。